こんにちは、ジャパ(妻)です。
最近、ネパ(夫)が忙しくて、全然記事書きができなさそうなので、代わりに私がやりまーす。記事は、しっかり夫に聞いた情報を元に書いていますので、信憑性についてはご心配なく!笑
ところで、日本は最近英語教育に力を入れていて、小学校からも英語が必須になっているとかなっていないとか・・・
自慢じゃないですけど、その点、アメリカで生まれ育った私は英語が問題なく話せるので、両親に感謝だな〜と思います。
じゃあ、ネパールの英語教育はどうなのか?ということについて、私自身、夫と出会った時に気になりましたので、まとめました。
ネパールの私立の学校での英語教育
うちの夫は、普通に英語を話せます。
なぜそんなに話せるのかと言うと、幼稚園から大学まで、ずっと私立の学校に通っていたからです。(別に金持ちじゃないですよ・笑)
ネパールの私立の学校だと、英語教育がどうのこうの〜とか言う話ではなく、英語で教育されます。
つまり、英語がメインの言語で、ネパール語はあくまでも第2の言語という位置付けなのです。
なので、ネパール語の授業もあるにはありますが、メインは英語なので、数学も化学もその他多くの授業も、英語での教育となります。
しかも驚くことに、質の高い教育が受けられる学校で生徒がネパール語を話した場合、学校に罰金を払わないといけないんだそうです!
めちゃめちゃ厳しいやん!
私が韓国のインターナショナルスクールに通っていた時も、英語以外の言語で話してはいけないというルールがありました。
でも、そのルールを破ったとしても、カードに印をつけられるだけです(印が何個か溜まったら、放課後居残りになる)。
お金を払わないといけないなんて、生徒に対してなんてシビア!
日本の私立学校で全ての授業が英語で行われているのなんて、ごく一部の学校(あるいは、その学校の中の特別なコース)とインターナショナルスクールくらいですよね。
それに比べて、ネパールの英語教育はかなり進んでいると考えていいですね。
そもそもネパールの学校のカリキュラムは、アメリカの教育モデルに大きく影響されています。
それもあって、英語教育が盛んなのではないかと思います。
ネパールの公立の学校での英語教育
今お話ししたのは、ネパールの私立の学校の英語教育についてです。
ネパールの公立の学校となると、やはり日本の公立の学校のように、
ネパール語での授業が主となり、英語の授業は「英語を教える授業」のみになってしまいます。
なので、英語で数学を教えたり、歴史を教えたりするわけではありません。
ただし、最近ではイラムの公立学校のように、英語の重要性に気づいて英語で教えることにシフトしている公立学校も出てきています。
「英語の重要性」とは何か?
詳しくは、「ネパールの英語教育が進んでいる理由」という段落で説明しますね。
「じゃあ公立の学校に通ったネパール人は英語わからないんじゃん!」と思われるかもですが、後述しますように、必ずしもそういうわけではありません。
というように、学校で英語の教育を受けなかったとしても、テレビやラジオ・新聞などで日常的に英語に触れる機会が日本よりも多く設けられています。
なので、英語をネイティブ並みに理解できなくても、多少の英語は理解することができるのです。
ネパールの学校の英語教育の歴史
ネパールの学校に英語教育が最初に取り入れられたのが、1853年のことです。
それまでは、サンスクリット語ベースの教育がされていました。しかも、それも限られたカーストの人たち(ブラミンとチェトリ)しか受けられなかったのです。
しかし、当時の首相ジャンガ・バハドゥル・ラナさんがヨーロッパ各国を訪れていた時、イギリスの発展ぶりに感心し、2人の英語の先生をネパールに連れて帰りました。
彼はネパールに最初の英語の学校を設立し、そこから他の学校も真似して英語教育を取り入れるようになったのです。
ネパールは、あまりインフラが整っていない国です。
その上標高が高いところも多く、かと思えば低いところもあって、移動が大変です。
なので、英語の先生でなかなか英語のトレーニングセンターに行けない・・・という人も。
そんな先生のために、1976年からラジオで英語の先生の英語スキルを高めるためのプログラムを流すようになりました。
ネパールの英語教育が進んでいる理由
ネパールの英語教育がなぜここまで進んでいるのか、気になりますよね。その理由は・・・
観光業のため
まず、ネパールには有名な観光スポットがあります。
そう!世界で一番高い山、エベレストです。
そのエベレスト含めヒマラヤ山脈近辺には、多くの観光客が国内からだけでなく国外からも訪れます。
そう考えると、その外国人観光客の多くが使う英語を学んでおくことは大事なことです。
実際、観光業のために、その地域が英語教育にお金を使っていたりします。
ネパールに英語が広く普及されているのは、これが主な要因だったりします。
先ほどもお伝えしたように、これまでネパール語で教えていた公立学校も、観光業のために英語は重要だということに気づき、だんだんとネパール語から英語での教育に移ってきています。
ネパールには、首都カトマンズ以外にもトレッキングや登山のために、田舎の方にも旅行する外国人観光客は多くいます。
ですから、ネパールの田舎にとっても英語教育は大事なのです。
メディアの影響
ネパールの英語教育は、学校だけに留まりません。
日常生活、とりわけメディアからも英語教育がされています。
どう言うことかと言うと、ネパールのテレビ番組やラジオ番組の中には、英語で放送・放映されている番組が比較的多いのです。
日本で英語で放送されている番組というと、一部の有料番組だけですよね?
普通の誰でも見れる地上波の番組で英語で放送されている番組といえば、子供向けの英語番組(しかもほとんどない)くらいではないでしょうか。
さらに、ネパールのほとんどの新聞も、英語とネパール語、どちらでも発行されています。
例えば日本で言う読売新聞に英語バージョンとネパール語バージョン、どちらも発行されていると言うイメージです。
そう考えると、ネパールの若者は子供の時から、テレビやラジオを通じて英語と触れ合える環境にいることになります。
これは、(日本人が必死にやっているように)英会話スクールに通うなんかよりも、よっぽど効率的な勉強法ではないでしょうか。
なぜなら、テレビの電気代(ってたかが知れてますしね)以外は、無料で英語を勉強できるわけですから!
テレビを通じて毎日英語と触れ合っているだけでも、良いリスニングになります。
一方日本って、こういう機会が少ないように思います。
仕事で使う場合は別として、日本で日常生活を送っていて、英語に触れる機会ってほとんどないですよね。
外国人に道を尋ねられた時くらいでしょうか?笑(それすらも、滅多にないことですよね)
私も生まれ育ったアメリカから日本に引っ越した時、それまで8年間培ってきた英語力をたった1年で面白いくらい忘れた時にはビックリしました。
それだけ、日本で英語を使う機会がなかったし、使う必要もなかったのです。
あ、今ではなんとか英語を取り戻し、意識的に英語のドラマを見たり本を読んだりしているので、もう英語は大丈夫ですよ^^
やっぱり、英語を話せるようになりたいなら、自分から意識的にそういう環境に身を置かないといけないですよね・・・特に日本では。
ネパールの英語教育:日本と比較して
ここまでのお話からわかるように、ネパールの英語教育は相当進んでいます。
ネパールの私立学校に関して言うならば、日本よりもよっぽどレベルが高いのではないかと思います。
何しろ、ネパールでは英語を教えているのではなく、英語で数学やら化学やら、色々な科目を教えているのです。
言語そのものを学ぶ(日本の学校)のと、言語を使って違う勉強をする(ネパール)では、どちらの方がレベルが高いのかなんて、一目瞭然ですよね。
日本の学校では、確かに英語教育に力を入れ始めているのかもしれないけど、それはあくまでも英語を教えることに、です。
英語で授業するなんて、先ほども挙げたように、一部の特殊な学校以外はないですよね。
でもやっぱり言語を学ぶなら、言語を使って何かを学ぶのが、一番の習得法だと思います。
確かに最初に言語を学ぶならその言語の基礎は知らなければいけませんが、
日本の子供たちはもう英語の基礎くらいはわかっていますよね?
なら、さっさと英語教育から英語での教育に移れば良いのになーと、マルチリンガルな私は思います。
おっと、熱く語ってしまいましたが、じゃあネパールの英語教育が本当に日本よりも優れているのか?ということに関して。
TOEFL iBT2013年のネパール人受験者数の平均スコアは、83。(120点満点中)
一方日本はというと、平均スコア70です。
な、ななじゅう〜〜?!ってビックリですよね。
別に私が英語できるから上から目線で言うわけじゃないですが、やっぱり70って言うのは低いと思います。
実際、他のアジア各国と比べても、これは最低レベルのスコア。
日本はこんなんで、本当にグローバルに活躍できるんですかね?(もちろんグローバル=英語ではありませんが)
ちなみに夫も、80点くらいのスコアでした。
幼稚園から大学まで英語漬けだったのに80点と言うのは低いような気もしますが、まあそこは置いておいて・・・
もちろん、TOEFLのスコアだけでは、その国の英語教育の質を判断することはできません。
ただ、英語教室に通ったり海外に暮らした経験があったりする場合を除いて、その人の英語力というのは、やっぱり学校の英語教育から得たものが大部分を占めますよね。
そう考えると、日本の英語教育はまだまだだし、ネパールの英語教育は日本に比べると進んでいるな、と感じます。
ネパールの英語教育:まとめ
ネパールの英語教育、意外と(失礼)進んでいますよね。
鍵は、英語を教えているというよりは、英語で授業したり、英語のテレビ番組やラジオ番組を流したりして、
つまり英語を通じて教育をしていることにあるのではないかと思います。
ネパールは観光業のために英語教育に力を入れている面もあるとお話ししましたが、日本も「日本にいる分には英語なんて関係ないよね」とか怠けたこと言ってないで、
日本の観光に十分英語は使えますから、いい加減英語教育にちゃんと(正しく)力を入れた方が良いと思います。
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